【16話】そうめんの記憶
「そうめん」
太郎くんと次郎くん、そして父さんは麺が大好きだ。
父さんは「うどん派」
太郎くんは「ラーメン派」
そして
次郎くんは「ソーメン派」です。
次郎くんは細い麺が大好きで、ラーメンでも塩味の細麺しか食べない。
冬でもソーメンが食べたいと言う。
それも、流しそうめんにしてほしいと。
流石に寒いので「にゅうめん」にして出していた。
幼児の頃から、夏のお昼はよくそうめんを作っていたなぁ。
ただ食べるのでは面白くないので
流しそうめん機を買っていた。
ただくるくるとモーターで永遠と回るだけのタイプだ。
とてもシンプルだか、子供達は大喜びして、手をパチパチ叩き、目を見開いて
キャッキャッと喜んでいた。
双子が集中して遊びながらも、しっかり食べてくれた。
そうめんはやけどの心配がないので、うどんのようにフーフーしなくて済む。
小さくそこまで、麺を切らなくても心配がない。
私は1人分のそうめんをお皿に盛り、ゆっくり食べることができた。
魔法の食材だ。双子の子育て中には有難い。
キュウリやトマトも回していた。
箸やフォークを使い取れないが、取ろうと頑張っていた姿がともて可愛かった。
そんな思い出の記憶が次郎くんにはあるのか?
いまでも、そうめんが大好きなのだ。
のどごしの良さもあるだろう。
5年生の去年も相変わらず流しそうめん機を出して食べた。
太郎くん「回るだけはもう面白くないね。そのままお皿で食べたほうが良くない?」
次郎くん「いやいや。こっちの方が楽しいだろう~。麺を入れる量を変えてみようよ」
なんて会話をしていた。
ただ手をパチパチ叩いて喜んでいたあの日から双子は成長したなー。
大きくなったな。と母は思う。
中学受験の今年は流しそうめん機が登場する機会はあるのだろうか?
流しそうめん機の出番は無いかもしれないが、確実にそうめんは食べる。
そうめんを食べて中学受験の夏本番を乗り切ろう。
少しお高いが、私は「揖保乃糸」が一番美味しいと思う。